上村松園の日本画


また少し、空いてしまいました。

日本画、って興味ない、って方も多いと思いますが、私は昔から美人画が好き。でも、誰のものでも好きってわけじゃなくて、上村松園がとても好きです。

こちらは先日山種美術館でやっていた上村松園展の中で撮影が許可されていた「砧」の部分。

で、なんでこの人の絵が好きなのかって考えていたのですが、

例えば伊東深水とかも素敵だし、美しいと本当に思うんです。

でも、彼女が描く絵の静謐さとか、はんなりした感じ、清潔さがやっぱり男性では描けない気がしてしまうのです。女性が求める理想の清潔な女性像というか、そういったものを表している気がとてもするのです。

で、はたと思ったのは、私がお客様の撮影をディレクションするとちょっと女っぽかったり、とっても元気だったりというのはあるのですが、根底にあるのは清潔感な気がするんです。そういう女性像が好きなんですよね。

この「砧」は、撮影が許可されていたので、撮っているのですが、どちらかというと私が好きなのは「庭の雪」のような女性の白い肌にぽっと赤いが差しているような肌感。「蛍」のような作品の女性の体の線も好きです。

そして、着物の柄の組み合わせも絵の世界を壊さず、派手ではないけれど趣味がいい感じでとても好感度が高いのです。男性が描く美人画の女性の着物は、「え、これ合わせるんだー」みたいな柄になっていることもしばしば。もちろん、私は着物に詳しくないので、通な方からは「これがいいんだ」って言われるかもですし、絵の構成上、これが効いてるっていうことはあると思います。

先日の展覧会で出ていた作品の一部はこちらを見ると載っています。

http://www.yamatane-museum.jp/exh/2017/uemurashoen.html

何回も見ている絵が多いのですが、松園の絵は見るたびに心が洗われるような気がするんです。見終わった後、他の画家の展覧会と違った気持ちになれる、不思議な力があります。

今でもなお、ファンが多いのは、その方なりの女性像と共鳴するところがあるからなのでしょうか。

 

 

 

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